俺様彼氏の甘い罠




周りで頬を赤らめる子は居ても
声はかけずに通り過ぎて、
数歩進んで振り返って・・・




やっぱり声は掛けずに
頬を染めていた。




「 会長って・・・怖い、ね 」


「 まぁ、厳しいしね・・・ 」




生徒会長は集会でも何でも
スピーチが付き物で、
そのスピーチのたびに
大体彼は校則について話す。




遅刻者の数や校則違反者の数が
ばっちり頭に入っているあたり
彼は完璧な生徒会長だと思った。




「 澪、隠れて 」


「 へ?・・・わっ 」




急に立たされて、腕を引っ張られて
結花ちゃんが座るイスの後ろに
座らされた。




頭から先生に貰ったひざ掛けを
被せられて、”少し我慢してね”と
その上から優しく撫でられた。




< 50 / 231 >

この作品をシェア

pagetop