恋のレシピの作り方
「Ne me laissez pas etre jaloux」
<妬かせるなよ>
意表をついて一条が艶っぽい声で耳朶に吐息を掠めて囁くと、電光石火のように思わず背筋から腰に甘い疼きが走った。
「も、もう……! 変なこと言わないでください」
「変なこと……? って、お前、今俺がなんて言ったのかわかったのか?」
赤面する奈央の反応を見て、今度は一条が驚く。
「私がフランス語、全く理解できないと思って油断してるからですよ」
腰に両手をあてて勝ち誇ったように笑うと、ふん、と鼻を鳴らして一条は顔を背けた。
(あ……顔赤くなってる。でもこれ以上言うと、本気で怒りそうだからやめとこう)
恋も結婚もお洒落もせず、ひたすら仕事に打ち込んで、やっと見つけた大切なもの―――。
(ヴァルキュリアが戦場で恋をするなんて、不謹慎かもしれないけど……それもアリかな)
「さっさと仕事に戻れ」
「oui シェフ」
そう言って一条は踵を返す。そんな一条の背中を眺めていると、本当はすぐにでもその背中を追いかけて抱きしめたくなる。けれど、ここは戦場、その衝動を抑えて、奈央は新しく首に巻いた黒いスカーフを結び直した―――。
END
<妬かせるなよ>
意表をついて一条が艶っぽい声で耳朶に吐息を掠めて囁くと、電光石火のように思わず背筋から腰に甘い疼きが走った。
「も、もう……! 変なこと言わないでください」
「変なこと……? って、お前、今俺がなんて言ったのかわかったのか?」
赤面する奈央の反応を見て、今度は一条が驚く。
「私がフランス語、全く理解できないと思って油断してるからですよ」
腰に両手をあてて勝ち誇ったように笑うと、ふん、と鼻を鳴らして一条は顔を背けた。
(あ……顔赤くなってる。でもこれ以上言うと、本気で怒りそうだからやめとこう)
恋も結婚もお洒落もせず、ひたすら仕事に打ち込んで、やっと見つけた大切なもの―――。
(ヴァルキュリアが戦場で恋をするなんて、不謹慎かもしれないけど……それもアリかな)
「さっさと仕事に戻れ」
「oui シェフ」
そう言って一条は踵を返す。そんな一条の背中を眺めていると、本当はすぐにでもその背中を追いかけて抱きしめたくなる。けれど、ここは戦場、その衝動を抑えて、奈央は新しく首に巻いた黒いスカーフを結び直した―――。
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