私のナイトはやくざ
そう思った時・・・ふと前にもらった名刺の彼を思い出した。

ほんとに偶然に思いだしたと言ってもいいと思う。

なぜだかわからないけど、あの言葉が私の耳を掠めた・・・

「何かあったら連絡して・・・」

きっと本人は忘れているだろう・・・

でも、私にはなぜだかわからないけど、なんとかしてくれるのではという思いがした。


『明日まで待ってください・・・』

私は、そう男たちに叫んでいた。


「ねえちゃん・・・逃げても無駄だよ。
 まっ、急にこんな話じゃびっくりしちゃうよね。
 明日、迎えに来るから、準備でもしてまっててね」


男たちはそう言って私を解放してくれた。



「すまない・・・好きなんだ。
 だから俺のために働いてくれ・・・」

彼の口からでた言葉はその言葉だった。

なんて、自分勝手な人間なんだろう。

自分で遊んだお金のつけを彼女の私が払う義務があるのだろうか・・・


そんな思いもありつつ、名刺を見つけ、そして番号を押した。
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