私のナイトはやくざ
でも、あいつらが言った言葉を思い出した。

借金を返さなければ、私は追いかけられる・・・

『高籐さん・・・借金を返さなければ、追いかけられるから・・・』


「それは大丈夫ですよ。私がなんとかすると言ったでしょ。
 今すぐになんとかしますよ。安心して・・・」


高籐さんは私にほほ笑んでくれた。

私はその顔を見て、高籐さんにほほえみ返した。


「あなたはその笑顔が一番素敵です。
 その笑顔を守るのが、男の務めです。
 安心して・・・」

私はその言葉にウソがないと思った。

『隆司・・・別れて。もう私・・・幸せになりたい。
 あなたと一緒だと、私が私でいられない・・・
 もう、つらいの。』

私は彼にそういうと、高籐さんの手を握った。


「真由美さん、これからは私がすべてのことから守りますよ。
 私がどんなでも信じてついてきてくれますか?」

私は、言葉にできず、うなずくだけだった。

「てめー・・・いい加減にしろよ。」

それを横で見ていた、彼は高籐さんに言い放った・・・

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