私のナイトはやくざ
「時間がたつとどんどん言いにくくなりそうだから、
 さっきの話の続きするね。


 仕事は、高籐組の若頭をしている。組長は親父。
 そして、真由美さんに渡した名刺にもあるけど、
 高籐コーポレーションの社長もしている。
 まあ、この会社は組とは切り離してやっているから・・・

 それから、俺は31歳。

 あと、さっきまでのゆっくりのしゃべり方は、
 社長しゃべりだから少し疲れるんだ・・・

 やくざだって聞いてびっくりしたよね。」


『そうなんですか・・・ちょっとびっくりしました。』


「分かるよ…でも、俺、ホテルで真由美さんを見たとき、
 この人だって思ったんだ。
 だから、俺の名刺渡した。
 
 さっきの彼に言ったことはほんとの事。
 俺の女って言うか彼女になってほしいと思っている…」

『高籐さん・・・でも』


「やくざはだめ?」

『そんなこと・・・でも、いまの今まで彼氏がいた私ですよ…』


「そんなこと関係ないよ。」

『あっあの・・・ゆっくりでもいいですか?』

「もちろん・・・。
 でも、俺に助けを求めたのはどうして?」

『分かんないんです。正直・・・
 借金取りの男の人に連れて行かれそうになった時、なぜか高籐さんの顔が浮かんで・・・』
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