私のナイトはやくざ
「俺はそれだけでうれしいよ。
 だってずっと連絡もくれなかったから」

『そっそれは・・・』

「分かってる。あの彼がいたしね」

『すいません・・・』

「気にしないで・・・そんな顔見たくて言ったんじゃないんだよ
 ほら・・・笑って。
 こんなにきれいな目をしているのに、涙でいっぱいじゃもったいない」

『そっそんなことないですよ。高籐さん・・・』

「高籐さんじゃないよ…和真でいいよ。
 俺が、このしゃべり方やめれば緊張もしないかな・・・」

『えっ・・・でも』

「でもじゃない。俺を見て・・・
 この瞳に俺だけを映せよ。なっ真由・・・」

『・・・・』

「あんな男と張り合うつもりなんて毛頭ない・・・
 でも、同じ呼び方したくないんだ。
 真由って呼んでもいいか?」


『はっはい・・・かっかずまさん?』

「何?なんで疑問形?」

『すいません。』

「おもしれー。でもさんもいらない。和真でいいよ」

『でっでも・・・』

「ほんと・・・思った通りだな、真由は・・・
 敬語もいらない。俺を見てほしいんだ。
 ほんとの俺はこんな感じでしゃべるし、」

『はい・・・』

「ゆっくりでいい。
 俺の事だけ考えてくれれば・・・
 あと、これからの事話そうか・・・」




< 33 / 152 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop