夢の外へ
「カゲにお別れ言いにきたの。

でもまだ麻酔が聞いてるみたいだったから、これから帰るとこ」

そう言ったあかりさんに、
「…そうですか」

私は呟くように返事をした。

間近で見たあかりさんは、ハーフかと思うくらいの彫りの深い顔立ちをしていた。

華奢な躰つきのわりには意外と背が高い。

まるでモデルさんみたいだった。

「本当を言うと、あたしもパーティーに参加してたの」

あかりさんはバッグの中から招待状を出すと、私に見せた。

「ひどいやり方で別れた女に招待状を送るなんて、一体どう言う神経をしてるのかしらね」

あかりさんは呆れたように言うと、バッグの中に招待状をしまった。
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