血塗れの蝶
「はぁ!?意味わからへんし。
 あんたら2人、まちごーてるし!?
 美王は俺様のモノや!!!
 勝手に触るなや!?」

そう言って、あたしをお姫様抱っこする。

もうどうにでも、なれだ。

「ちーがーうー!!美王は、僕のモノだ!!」
「俺のだよ!!?」
「俺様のや!!!」

バチバチ火花を飛ばしながら、
あたしの取り合い劇は始まった。
と、思ったら・・・。


ゴンッ

ガンッ

スコーンッ

「「いって~~ッ!!!」」

3人は見事やられていた。

救世主・・・!!

そんなことを思いながら、
目をキラキラさせながらあたしの
救世主を見た。

「お前等、うるさい。・・・因みに、
 美王は俺のモノだから。」

そう言って救世主は、さっきまで読んでいた
本に目を移した。


うぉいッ!!
お前もそれに拘るのか?

お前は救世主ではない!!
ただの救世主と言う仮面を被った
悪魔だ・・・。


「「・・・」」

3人は黙って俯いてしまった。

なぜそこで黙るんだよ!?

『はぁ・・・。』

あたしは肩を落としながら、
溜め息をついた。

そういえば。あたし、
音也を紹介するために、
ここに来たんだった。

『なぁ、新入りがここにいるんだけど、
 大丈夫なのか?』

あたしがそう言うと、みんなは
「新入り~?」と言って、
目を輝かせた。

まずは、音也のことを話し。
さっきまでの出来事を話した。





――――――――――。
「なるほど、なるほど!!」

『音也!これでお前は、列記とした
 王神の一員だ。んでもって、
 次期幹部の幹部候補佐な?』

「はいッ!!」

『んじゃ、まずは自己紹介だな?』

「は~いッ♪僕は、酒月 晶。
 副長補佐の情報参謀だよ~ん!!」
(さかつき あきら)

「俺は來城 智樹。親衛隊長だ。」
(らいじょう ともき)

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