血塗れの蝶
藍桜組の娘。
周りからは、「藍蝶」と言わている。
父さん達の敵から、よく狙われたりもする。
特に「美月組」に・・・。
藍桜組は、武器は使わない。
だって、名を広げるために使う奴がいるから、
武器は父さんとあたしが信用できる人にしか
武器を持たせない。
あたしが持っているものは本物だけど、
打ちはしない。
ただ、出して藍桜組の娘だということを
教えるだけで、打たない。
武器を持ってる人は、見た目、持ってないように
見えるが、実は色々なとこに隠してある。
1番は、拡大式の小刀。
ネックレスとして使える。
2番目は、ベルトの間に銃を隠すこと。
3番目は、変形式でブレスレットとして使える。
「美月組」の息子、美月 琥畏・・・。
(みづき こい)
父さんには内緒で、こーとあたしは
繋がっている。
父さんにも、こーの父さんにも黙って。
そして、こーも族の総長。
あたしも総長。
周りからは、「死蝶」と言われている。
そのお陰で、あたしは、
「藍蝶」として・・・。
「死蝶」として・・・。
こーの女として・・・。
・・・狙われるんだ。
周りの人は、あたしに近付かない。
もちろん、あたしも、近付かない。
近付こうとするモノがいれば、
殺気かオーラを出して、威嚇するんだ。
・・・なのに、あたしが通ってる高校は、
そんなもん効かない。
でも、やっぱり距離はある。
それでもいい。
ただあたしは、「友達」が欲しいから。
周りからは、最強など怖いもの知らずとか
色々と言われているが、そーでもない。
いくら強がっても、怖いものは怖い。
あたしもみんなと一緒で、怖いものもある。
それは、人を傷付てしまうこと。
あたしは、いつも目の前で、
人を傷付けられてきた。
それが1番怖いことだ。
―――――――――――――
――――――。
ザザァァァ‐‐‐‐‐。
サクッ‐‐‐
あたしは足音がする方へ振り向いた。
「・・・ここにいた。」
そう言って微笑む、あたしの愛しいき人。
『こー。』
あたしは抱き付きながら言った。
すると、後ろにこーのバイクが見えた。
『こー、単車できたの?よく
見つからなかったね?』
あたしがそう言うと、こーは強く
抱き締めてくれた。
「お前のためだ。」
『あたしのため?』
「あぁ。美王のためだ。」