血塗れの蝶
「おはよ~!!」

また来た・・・。

『おはよ・・・。』

「元気ない!!もう一回、
 おはよ~!!」

『・・・。』

「無視すんなよ!!」

『もう、黙って・・・。殺すよ?
 それとも、海に沈められたい?』
あたしはそう言って、黒い笑顔を見せた。

「黙ります。」

これで静かになる・・・。


ここは、屋上。

いつも通り、昼寝をしていたら、
邪魔者が入った。

ドサッ

寝っ転がると太陽の光が眩しかった。

『まぶっ・・・』

「俺が日避けになろうか?」
その言葉と一緒に、あたしの
頭が浮かんだ。

『ん?』

「これでいいだろ?」

そう言われたときには、あたしが
龍平に、膝枕されていた頃だった。

『なっ!!?』

「はい、逃げるのダメ~!!」

ガシッ

ポスッ

あたしは、龍平の上から逃げようと、
立ち上がったら、龍平があたしの腕を
引っ張らり、あたしは再び、龍平の
膝の上に戻ってしまった。

『放して・・・。』

「やだ。放さねぇ!このまま、
 寝ればいいよ。・・・おやすみ。」

そう言って、あたしの瞼に、キスをした。と、
思ったら・・・。

「・・・足んない。」

そう言って、龍平の唇と
あたしの唇を重ねた。

『・・・んっ、ふぁい!!』

だんだんと深くなってくるキスに、
あたしは変な声を漏らしながら、
龍平のキスを受けていた。

そして、苦しくなって少しだけ隙間を
開けたとたん、龍平の舌が入ってきた。

『んんっ!!s・・・o・・・s。』

小さく誰かに「sos」を出した。
それを聞いた龍平は、いったん
唇を離した。

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