血塗れの蝶
この歌は、あたしが1番好きな人に
生で聞かせたい歌。

『ダメ・・・。』

「ちぇッ!!ケチ・・・。」
口を尖らせてそっぽを向く、龍平。

『ごめん。』

「別に・・・「美王!!」

龍平の声を遮って、誰かがあたしを呼んだ。

誰だろ・・・?

声をする方を振り向くと・・・。

「大変だぞ!!?」

『晶!?』

「sutara達が攻めてきた!!」

「んだと!?」

そう叫んだのは、龍平だった。

「・・・お前、sutaraの総長だな!?
 美王、なぜコイツと一緒にいるんだ!!?」

『いや、友達だよ?』

「・・・離れろ!!」

『はッ?なん「いいから離れろ!!!」

晶は、あたしの腕を引っ張って

龍平と距離を置いた。

その衝撃で、あたしの仮面にヒビが入った。

『おい・・・。手ぇ放なさねぇか?』

ビクッ

晶の肩がビクついた。

異常なほどビクついた。

「アイツは・・・俺等の敵だ。
 そんな奴と・・・一緒にいたら危ねぇだろ?」

『んなこったねぇよ。友達っつたら友達なんだよ!!』

「ヒィッ!すみませんすみませんすみません!!」

『チッ。んで?sutaraが攻めてきたっつーのは、
 どういうことだ?』

「あ、俺、港で番してたんだよ?
 それでだんだん、眠くなってさぁ・・・。
 そのまま寝ちまって、起きたら下っ端達が
 殺られてて・・・。」

『連絡は?』

「入れたんッスけど、連絡が付かなくて、
 美王のとこきたんだ・・・。」

『・・・龍平?命令「出してねぇよ!」』

『だとよ?勝手に暴走した野郎だ。
 お前に任せるぞ?』

「あぁ。」

「・・・総長。」

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