ラッキービーンズ【番外編】
「あれ、メイちゃん予定あるんだー? もしかして彼氏できた?」
「……」
うろうろうろ。
落ち着きなく、視線がさまよってしまう。
私にとって黙っていることと、嘘をつくことは違う。
前者ならばできるのに、後者となると機転の利かない私はどうしても挙動不審になってしまうのだ。
八木原くんはそんな私を興味津津と言った瞳でじっと見つめてくる。
ダメだ。
沈黙は八木原くんには通用しない。
「……まぁ」
「ええー、いつの間に! 俺、ショックなんだけど!」
「……八木原くんとクリスマスを過ごしたい子なんてたくさんいると思うけど」
肯定なんかして、深く突っ込まれたら私はどうするんだろう。
切り抜けられるとは思えない。
八木原くんはリアちゃんと違って男だから、そこまで噂話好きじゃないと思うけど……。
さっき飲んだビールの効果も手伝って、どんどん鼓動が速くなる。
「えぇー、ドコにいるの。紹介してよ」
ぶすっとテーブルに顎を乗せた体勢になった八木原くんは、上目使いで恨めしそうに私を見つめた。
紹介してと言われても……。
「……」
うろうろうろ。
落ち着きなく、視線がさまよってしまう。
私にとって黙っていることと、嘘をつくことは違う。
前者ならばできるのに、後者となると機転の利かない私はどうしても挙動不審になってしまうのだ。
八木原くんはそんな私を興味津津と言った瞳でじっと見つめてくる。
ダメだ。
沈黙は八木原くんには通用しない。
「……まぁ」
「ええー、いつの間に! 俺、ショックなんだけど!」
「……八木原くんとクリスマスを過ごしたい子なんてたくさんいると思うけど」
肯定なんかして、深く突っ込まれたら私はどうするんだろう。
切り抜けられるとは思えない。
八木原くんはリアちゃんと違って男だから、そこまで噂話好きじゃないと思うけど……。
さっき飲んだビールの効果も手伝って、どんどん鼓動が速くなる。
「えぇー、ドコにいるの。紹介してよ」
ぶすっとテーブルに顎を乗せた体勢になった八木原くんは、上目使いで恨めしそうに私を見つめた。
紹介してと言われても……。