ラッキービーンズ【番外編】
「水嶋さんには私が取ってあげますねー」
「ありがとリアちゃん」
え。
水嶋ならてっきり「いいよ」って言うと思ったのに、アッサリ彼はリアちゃんに自分に小皿を渡した。
嬉々としてお皿に具を持っていくリアちゃんを呆然と見つめてしまった。
水嶋は私と目を合わさず知らん顔をしている。
直感的に仕返しされてる、と気づいたけれど八木原くんの手前、私も知らんぷりをした。
「メイちゃん?」
「あ、ごめん。はい、どうぞ」
「わーありがとー。いただきまーす」
「コラ、一人で勝手に食うなよ。ビールは開けるし、お前は何様だ」
「水嶋先輩の可愛い後輩じゃないですかー」
「どこが可愛いんだか」
そんな二人の掛け合いを見つつ、手持無沙汰な私はリアちゃんのお皿に具を持って、それから自分のお皿にも盛り付けた。
真っ赤なスープとキムチの匂いが食欲をそそる。
……でも明日はクリスマスイブなんだけどな。
キムチ臭い恋人ってどうなんだろう。
それよりこんなんで本当に今夜水嶋のマンションに泊まっていくのかな、私。
一瞬、そんなネガティブな考えが頭をよぎったけれど、八木原くんの「超うめー。さすが水嶋さん! 何でもできる男っすね」の声にひかれて、お肉を口に入れてしまった。
「ありがとリアちゃん」
え。
水嶋ならてっきり「いいよ」って言うと思ったのに、アッサリ彼はリアちゃんに自分に小皿を渡した。
嬉々としてお皿に具を持っていくリアちゃんを呆然と見つめてしまった。
水嶋は私と目を合わさず知らん顔をしている。
直感的に仕返しされてる、と気づいたけれど八木原くんの手前、私も知らんぷりをした。
「メイちゃん?」
「あ、ごめん。はい、どうぞ」
「わーありがとー。いただきまーす」
「コラ、一人で勝手に食うなよ。ビールは開けるし、お前は何様だ」
「水嶋先輩の可愛い後輩じゃないですかー」
「どこが可愛いんだか」
そんな二人の掛け合いを見つつ、手持無沙汰な私はリアちゃんのお皿に具を持って、それから自分のお皿にも盛り付けた。
真っ赤なスープとキムチの匂いが食欲をそそる。
……でも明日はクリスマスイブなんだけどな。
キムチ臭い恋人ってどうなんだろう。
それよりこんなんで本当に今夜水嶋のマンションに泊まっていくのかな、私。
一瞬、そんなネガティブな考えが頭をよぎったけれど、八木原くんの「超うめー。さすが水嶋さん! 何でもできる男っすね」の声にひかれて、お肉を口に入れてしまった。