ラッキービーンズ【番外編】
「おいしい……」
キムチ鍋は元々好きだったけれど、きっと美味しいキムチを使ってるんだろう、結構辛いのにすごく美味しい。
どんどん食べたくなる。
素直に感想をつぶやくと、得意げに微笑む水嶋と目が合った。
さっき気まずく思っていたばかりだというのに、つられて笑ってしまう。
こういうときの水嶋はちょっと子どもっぽく見えて、高校時代の彼を思い出す。
「ほんと美味いー! メイちゃん、おかわり」
「しょうがねえから俺が取ってやる」
「ええー、水嶋さんどういう風のふきまわしっすか。なんかこわいっす。毒とか入れないでくださいね」
そう言いながらもちゃっかりお皿を渡す八木原くんに、「普通はそこで自分でやりますって言うもんだろ」なんて呆れる水嶋がいて、リアちゃんと二人で笑った。
水嶋が八木原くんのお皿にきのこ類ばっかり盛って、八木原くんがきのこ苦手だってことが発覚して、とにかく二人を見ているだけで十分楽しめるような、そんな食卓だった。
水嶋が最初、4人での遊びに誘ってくれた理由が今になって分かる。
週末、楽しく遊ぶこともあきらめていた私に、こういう楽しさを教えてくれようとしてたんだよね。
食べ終わるとすぐに八木原くんはゴロリと寝転がり、「メイちゃんひざまくらー」なんてふにゃふにゃ言い出したから、「私、片づけするね」とそそくさと席を立った。
八木原くん、私に彼氏ができたって忘れてるんじゃないだろうか。
それともそんなの気にしないのが今の若い男の子、とか?
キムチ鍋は元々好きだったけれど、きっと美味しいキムチを使ってるんだろう、結構辛いのにすごく美味しい。
どんどん食べたくなる。
素直に感想をつぶやくと、得意げに微笑む水嶋と目が合った。
さっき気まずく思っていたばかりだというのに、つられて笑ってしまう。
こういうときの水嶋はちょっと子どもっぽく見えて、高校時代の彼を思い出す。
「ほんと美味いー! メイちゃん、おかわり」
「しょうがねえから俺が取ってやる」
「ええー、水嶋さんどういう風のふきまわしっすか。なんかこわいっす。毒とか入れないでくださいね」
そう言いながらもちゃっかりお皿を渡す八木原くんに、「普通はそこで自分でやりますって言うもんだろ」なんて呆れる水嶋がいて、リアちゃんと二人で笑った。
水嶋が八木原くんのお皿にきのこ類ばっかり盛って、八木原くんがきのこ苦手だってことが発覚して、とにかく二人を見ているだけで十分楽しめるような、そんな食卓だった。
水嶋が最初、4人での遊びに誘ってくれた理由が今になって分かる。
週末、楽しく遊ぶこともあきらめていた私に、こういう楽しさを教えてくれようとしてたんだよね。
食べ終わるとすぐに八木原くんはゴロリと寝転がり、「メイちゃんひざまくらー」なんてふにゃふにゃ言い出したから、「私、片づけするね」とそそくさと席を立った。
八木原くん、私に彼氏ができたって忘れてるんじゃないだろうか。
それともそんなの気にしないのが今の若い男の子、とか?