黒猫*溺愛シンドローム~Plus~
「そもそも、なんでアンタがここにいるわけ?勝手に入って来ないでって何度言ったら…「すごい。」
眠気なんてどこへやら。
一気に覚醒した私は、
これまた一気にまくし立てる…つもりだったのに。
「やっぱりお兄さんはすごいや。一発だもんなぁ。」
……聞いちゃいない。
私の言葉を無視して、1人で勝手に感心していらっしやる。
「声をかけても体をゆすっても…。カーテンを開けても布団を剥がしても無理だったのに。」
……ん?
しみじみと言っちゃってるけど、それって…
「キスしても服を脱がせても、全然ダメで。
試しにそれ以上のことをしてみたときも…」
「…ちょっ!なっ…何したわけ??い…いつ?」
咄嗟に着ていたパジャマを確認してしまった。
……よし。大丈夫。
「いつもなら、時間が来るまで待たなきゃいけなかったけど、今日は一発だもんね。」
にこっと笑って。
「コレのおかげだ。」
王子は、枕元に置かれた“何か”に手を伸ばした。