六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
その途端、身体中に痺れが走り、
アキちゃんはすぐに窓から離れた。
《やはり、結界が邪魔だ》
「どうしよう……どうにかならない?」
《無理をすると、姫も私も危ない》
しかし、仕方がない。
アキちゃんはそう言うと、
体当たりするために窓から離れ、助走をつけようとした。
その時。
「!!」
突然頭上から、蜘蛛の巣のようなものが、あたし達に被さってきた。
「あぁっ!!」
《ぐぅっ……!》
蜘蛛の巣は、みるみるうちに、あたし達の体を締め付けていく。
もがいても、アキちゃんが牙を立てても、
その糸に終わりはなかった。
「……なかなか度胸があるではないか」
糸にからめられ、床に這いつくばったあたし達に、頭上から声がした。
その冷たい声の主に、アキちゃんが唸り声で威嚇する。
糸の間から無理矢理、あたしの顔を上げさせたのは、
岡崎滋だった。