孤島 臨終朗の誤算
みつきが水銀月華を振り下ろす。

その斬撃に。

「うぐぅっ!」

受け太刀した俺は、膝が落ちるほどの重圧を感じる。

「ひとつ」

みつきは言う。

「お前は女の身である私を愚弄した」

再びみつきの斬撃!

またも死門を握る手が痺れるほどの重い剣!

「ひとつ、お前は人斬り経験のない私を愚弄した」

三度目はみつきの刺突!

死門で弾こうとしたものの。

「ぐぅっ!」

受け流しきれずによろめき、尻餅をつく。

「ひとつ、お前は私の剣が軽いと愚弄した」

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