孤島 臨終朗の誤算
しかし。

「たわけ」

冷ややかなみつきの言葉。

同時に。

「!?」

軽かった筈の女の斬撃が、急に重みを増して俺の斬撃を弾いた!

「人を斬らずして強き剣客にはなれん…?」

ユラリと、みつきが俺を『見下ろす』。

気がつけば、女は建設現場の最上階寸前の所に立ち止まっていた。

みつきを追いかけていたのは俺だ。

当然立ち位置はみつきよりも下になる。

「人殺しを自慢げに語るな」

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