遊びじゃない
「…ほんと、バカみたい」
あまりにも簡単に都合のいい女に成り下がっていた自分に乾いた笑いがこみ上げる。
異動の前だから同じ職場でも後くされなく遊べるなんて魂胆にまんまと乗ってしまったことも、麻生さんとのその後を考えたりしていた恥ずかしい勘違いも、SEXするための優しさも……その全部が情けなくて、涙さえ流れてくれない。
冷静に考えればわかりそうなものを、淡い期待を消すことができなかった自分がほんとにおめでたくて仕方がない。
「なんか、疲れた…」
狭い玄関でその天井をみつめながら不意に口をついた言葉により一層疲れが増して、着ている衣服を剥ぎ取りながらベッドに倒れこむ。
化粧を落とさないと明日またひどいことになっているのはわかっているのに、今だけは女を辞めてしまいたいと切に感じてそのまま枕に顔を埋めた。