遊びじゃない
平日には毎朝セットされている目覚ましよりも早く目覚めて、浴室の鏡の前で深い溜息がでる。
どうして年齢は肌を裏切らないのかね、ほんと。
化粧を落とさず、しかもうつ伏せ寝というオプションまで付けてしまった今朝のお肌様は、それはそれは機嫌が麗しくなくて、目蓋がほとんど開いていないうえにどんよりとした曇り空のような肌の色になってしまっている。
「はぁ…休みたい。」
学生時代みたいに気楽に休めたらどんなにいいかと、思わず本音を口にする。
配属されてからずっとフォローし合ってきた美織もいないオフィスは、仕事をするだけと割り切っても決して居心地がいいわけではなくて。
それだけじゃなくて、もしかしたらゆうと顔を合わすことになるかもしれないという思いが更に気分を重くさせる。
それでも何でも、男のことくらいで休めるはずもない仕事に向かうために、寝覚ましの熱いシャワーを浴びてからパックを施す間に目も冷やした。