遊びじゃない

こんなSEXはまるでもう1人の自分が客観的に覗いているように冷め切っていて、退屈で、ただこの律動が止むのを期待する果てしない時間。

繋がっている部分だけが熱く、潤っていて、そこから離れた足先や、キツク握り締めた指先も凍るように冷たい。

気持ちよくなんてなくても、自分を守るように湿り気を増す。

声なんか出したくなくても、上から圧し掛かられて突き上げられる度に口から零れる声。

自分がオンナであることを嫌でも思い知らされて、女を形成するすべてのパーツが恨めしい。


思ったよりも早く、微かな呻き声と共に律動が終わりを告げ、やっと解放されるんだと安堵の溜息がもれる。

お互いの分泌物でベタベタの下半身を、傍にあったティッシュで丁寧に拭きとってくれている麻生さんは、もう片方の手で今まで拘束していた私の手首を撫でている。


…こういうことするから、こっちは誤解するんじゃない。

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