遊びじゃない

「あ~もうっ、全然かみ合ってないっ。」

「だいぶ待ったでしょ?お腹空いてない?いつものトコ行く?今日は僕が奢るよ。」

「あったりまえでしょ。」

泣き笑いがいつものヘラヘラ笑いになったゆうが、私の背中を押しながら歩き出す。

それにしても、不機嫌オーラ満載の私を前にしてもいつもより5割増しのヘラヘラ具合に私の背中を押す手もなんだか強引で。

「なんで嬉しそうのよ。」

「えへへ。だって、まおちゃんが僕の仕事が終わるのを待っててくれたなんて嬉しいでしょ?」

「いや、だから。それには理由があって…」

「いいの、いいの、細かいことは。いや~、それにしても僕初めてなんだよね。こうやって誰かが待ってくれたりとかするの。なんかさ、アニメの中の出来事みたいじゃない?」

照れたようにヘラヘラする中野くんよ……せめてドラマの中と言っておくれ。
それにこれは待っているというより待ち伏せてるって感じだよ。

さっきまでアレコレ問い詰めてやろうと思っていたことが馬鹿らしくなるくらいの浮かれ様。
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