遊びじゃない

「ふぅん…。で?」

「で?って…何が。」

「だから、結局イッたの?イッてないの?」

え、そこ?そこが大事?長い話のなかでそこが一番気になっちゃったの?
親友が遊び人にまんまと引っかかって痛い目にあったっていうのに、どうやら臨月の美織ちゃんには最後のレイプ事件で私がエクスタシーを得られたかどうかが最重要事項みたいで。

「どうなの?イッた?」

電話越しにでもわかる含み笑いで繰り返す。

「イクわけないでしょうが!レイプで気持ちよくなるっておかしいでしょ?」

「そう?私、そういう設定でシたけど大丈夫だったわよ?」

…姉さんには敵いませんって…。

「それより、美織のベビーはどうなの?その…血圧とかも良くなった?」

予定日を半月後に控えた美織はもう1ヶ月も入院していて、あんまり頻繁に連絡してもいけないと自重していたから、こうして電話で話すのも何週間にぶり。

時々メールはしてたけど、どうも簡素メール同士じゃ相手の生存確認ができるくらいの情報量しか交換できなくて。
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