遊びじゃない

わかってるのに。

とりあえずは市販薬で調べるか病院にいかなくちゃならないことはわかってるのに。

こわい。ただどうしようもなく不安で、こわい。

きちんと付き合っている彼や旦那さんがいたならこんな気持ちじゃなくて。

そう、美織にはきっとこんな状況は訪れてなくて。

その可能性がうかんだだけで幸せな気持ちになって、旦那さんが帰宅するのを待ちかねて、サプライズプレゼントのように報告して二人で喜んだはずで。


……今の私にとっては……罰のようにしか感じられない。

冷たい床の感触にいよいよ体の中から震えてきて、ゆっくりと立ち上がってお風呂場に向かう。

湯気が立ちのぼるシャワーが弾く肩先は赤く変化していくのに、ぎゅっと抱きしめる身体の震えが止まらなかった。

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