遊びじゃない

「ね、やっぱりもうベッドでちゃんと休んだら?私、帰るよ」

そう言って自分の鞄を視線だけで探していると、フッと聞こえる自嘲気味な乾いた笑い。

いつの間にか体は壁に寄りかかって座っているゆうの表情は、俯いて垂れた前髪でよくわからない。

「ちょっと、大丈夫?」

吐きそうだったはずが、今度は肩を揺らして笑っているなんて明らかにオカシイ。

「大丈夫に見える?」

「え?……いや、見えないから聞いてるんだけど」

「だよね。僕は今モーレツに自己嫌悪に陥ってるとこなんだよ。自分が情けなくて嫌気がさしてきて、ついに笑っちゃったとこ」

何が言いたいのかわからないまま、ゆうの見えない表情を読み取ろうとするけれど。

眼鏡が無くて吐きそうになっちゃったことが、自己嫌悪に陥るほど情けないことなのかよくわからない。
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