遊びじゃない
こんなに冷静に、とつとつと語るゆうは見たことがなかった。ヘラヘラ笑う仮面の奥で、私のことを考えてくれてたことに胸の奥がぎゅっと絞まる。
「でも、まおちゃんはまた、あの時と同じような顔して、笑うことだって満足に出来てない。僕がいても…そばにいてどうにかしたいと思っても、結局何の役にも立ててない。
今日だってこんなことになっちゃうし、ちゃんとまおちゃんの話を聞きたかったのに…もし泣いちゃっても大丈夫なように家に来てもらったのに…」
最後の言葉はまた呆れたような乾いた笑いに消されてしまったけれど。
ゆうの想いは消えることなく酸欠状態だった私の身体も心も満たしてくれるようで。
しゅんと項垂れて顔を見ることが出来ないゆうの目の前に腰を下ろす。
「ねぇ、顔上げて」
ピクッと揺れる前髪は、未だに眼鏡の奥を隠している。
「ちゃんと顔見て言ってよ」
私の言葉に急き立てられるように覚悟を決めて持ち上げられたゆうの瞳は、やっぱり今にも泣きそうで。
「ちゃんと言ってくれたら、ちゃんと頼るから」