遊びじゃない


「さ、おいでよ」

同じシャンプーの匂いをまとったパジャマ姿で両手を広げてベッドの上でヘラヘラと微笑んでいる。

さっきはダイブしたいかもとか血迷ったそこに、なかなか足が進まない。

ゆうと同じ匂いで、こいつの男臭い匂いの部屋着に包まれた体で、なんでこんなことになってるのやら…。

結局、朝一番で近くの産婦人科に行くことが決定され、それならここに泊まっていきなよといそいそとお風呂を準備したり、私のお泊りセットをコンビニに買出しに行ってくれたり…。

あり得ないことに、よくある化粧落しや乳液なんかがセットされたものだけじゃなくて、下着まで購入してきたの。

「まおちゃん、Mサイズでいいのかな?色は僕の好みでピンクにしたよ」なんて、コンビニの店員さんが女の子じゃなかったことを祈るばかりだわ。

それだけじゃなくて、冷えは大敵とかでもこもこ靴下、自分の買い置きじゃブラシ部分が大きいからとかでヘッドの小さい歯ブラシ、明日同じの履けないだろうとストッキングなどなど……。
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