遊びじゃない

「なんか辛そうだけど、どっか痛いの?歩ける?とりあえず僕の部屋行こ
うよ。おぶったほうがいい?」

「や、歩けるし…」

なんとかね、なんとか歩けるってかんじだし、きっと横から見たら腰の曲がったお婆さんみたいだと思うけど。

ゆうはすっと私の荷物を取り上げて、先にエレベーターのドアを開けて待っていてくれてる。

なんかちょっと、いや、かなり気恥ずかしいというか、気まずいというか…。

あの日に飛び出したままのリビングは、やっぱり何もない。

「とりあえず座ってて」とソファに座るように促がされるけど、この尋常じゃない痛みを思うと白いソファには座りづらい。

夜用のだし、もともと一日目は量が多いほうじゃないから漏れることはないと思うけど…。

それでも万が一を考えてラグからも離れたフローリングに膝を付く。

あぁ、早く帰って横になりたい。っていうか、律儀にここに来なくても、体調悪くなったとか言って家に帰ったらよかったんじゃないの?

そうだよ、体調悪いのは本当なんだし。

よし、さっさとお礼言って、謝って、報告して、すぐに帰ろう。
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