遊びじゃない
ランチ客で賑わう店内で料理に手を付けず気恥ずかしげに向かい合う私たちが如何に異様であるかは言うまでもないけど、それでも美織には安心して可愛い天使をこの世に誕生させて欲しいから、有り難くお言葉を頂戴する。
「…さっさと食べなさいよ。スタート失敗したお陰でお昼休み短いんだから……言っとくけど、妊婦を走らせるなんてこと許されないわよ。」
私がニヤニヤしている間に咀嚼を再開させていた美織に脅されて焦って食べ始めたのは、昼休みが終わる15分前で…濃厚なカルボナーラを液体のように流し込んだのは人生初だった。
…美織は麻生さんがダメだっていってるんじゃない。
私が慣れない女扱いを過剰に受けて舞い上がっていた所為なんだから。
その日のうちに名刺にあったアドレスに連絡先だけを添付して送信しておいた。
ほんとに麻生さんが私の連絡先を知りたかったのかは疑問だけれども。