遊びじゃない

この容姿で、仕事も出来て、ワインや食事もそこそこわかってて、大事な娘だと思わせてくれるほど十分に優しくて。

おまけに多分SEXも悪くはないんだとそれほど多くない経験のなかでもわかる。


そう思うと、この人を好きにならない理由がわからないほど出来すぎた人。

そんな人とこうして恋人同士のように食事をして、この後はまた抱かれるのかもしれないと思っただけで、甘ったるいだけのカクテルに酔ってしまいそうになる。


「麻央ちゃん、顔赤いよ?」

テーブル越しに伸ばされる男っぽい指先と妖しく揺れる瞳に、不必要な期待にお酒の作用とは別に鼓動が早くなる。

こんなカクテル2杯で頬を染めている自分がなんだか子供扱いされているようで、いい歳して恥ずかしくなって俯く。

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