遊びじゃない

美織ならこんな私を見たら、冷ややかな目で「いい加減にしてよ」とでも言われてしまいそうだと思いながらドクドク脈打つ心臓に情けなくなる。

「ちょっとごめんね。」

麻生さんが席を立つ気配がして顔を上げると、私を見て頷いてからカウンターのほうへ行ってしまう。

またお水でも用意してくれるのかなと思うけど、それならウエイターを呼べばいいことだし、どうしたんだろうとぼんやり麻生さんの背中を見つめる。


あぁ、ダメだ。やっぱりいつもとは違う。こんなカクテル2杯で酔ったことなんてないのに、頭がぼうっとしてきて、顔もこれだけ熱いんだから相当赤くなっているはず。
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