恋わずらい
「悠里ー、雅くんと別れたってまじ?」
翌日の朝、早速うわさが流れたのか、友達の菜々が教室に入るなり飛びついてきた。
「うん・・・まぁね」
「えぇ、悠里ベタ惚れだったじゃん」
うん・・・まぁそうなんですけどね?!
「もう雅なんかどうでもいいもん」
強がって言ってみた。
「ふ~ん。そっか」
菜々が言うはずのセリフが、後ろから聞こえてきたけど。
だ、誰?!
・・・って、まぁ付き合ってたんだから声だけでわかるけど・・・。
「み、雅・・・」
振り返るとそこには教室に入ってきたばっかりの雅が立ってた。
いつもは遅刻ギリギリに来るのに、今日はいつもより30分以上早い登校。