涙が途絶える日まで

罪悪感、後悔。


彩部と別れて1週間。

彩部は結局

あのわかばって子と

付き合うことになったらしい。

まぁ私には関係ない…

だって

一昨日からまた彼氏できたから。

星野 誓(ほしのちかい)

目がおっきくて

テニスも上手いし

友達としても好きだったから

普通にOKした。

…っていうのはきれい事。

本当は彩部を忘れるため。

そんなこと誰にもいえないけど…

そして今私は

その誓くんと帰宅中なのです。

身長は同じくらい…か

私よりほんのちょっと高い感じ。

「明日女子、調理実習じゃなかった?」

『うん★そだよー!ブラウニー作るの』

「へえ~いいな。俺ら体育だよ…」

『辛いね。しかもあれでしょ?えっと』

「田中先生。はははっ」

『そうそう!最悪~っ!あははっ』

学校のこと、友達のこと。

すっごいくだらない話しなのに

面白かった。

彩部みたいな手の繋ぎ方は

しなかったけど

普通に繋いで帰ったんだ。

でも緊張もしなかったし

一緒にいても違和感なかった。

誓の手は彩部の手より

すこしゴツかったな…

って。私、また彩部と比べちゃった…

ごめんね誓。

でもやっぱそんな簡単に

忘れられなくて

まだ心のどっかで

彩部を欲しがってる。

それなのに誓と付き合うって

ずるいよね。ごめん誓。ごめんね…


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