涙が途絶える日まで

『誓と別れたの。』

「ふふ。そんなの分かってたよ。」

『へ・・・?』

「やっぱりねって感じかな。」

あ、絢奈・・??

『どういうこと?』

「彩部でしょ??」

っ!!

『絢奈、私の気持ち・・・。』

「分かるよ。
誓にもばれてたと思う。」

『ど、どして?』

「だって笑い方が違うもんっ!」

私・・・そんな嫌味だった?

『私・・・。』

「ん。
誓が留美の笑顔に惚れたんなら
なおさらばればれだね。」

『そっかぁ。』

「好きなら仕方ないよ。」

絢奈。

「あんたは最低なんかじゃない。」

『・・・っ。』

「自分の気持ちに逆らって
そのまま誓と付き合ってたら
あんたは最低だったかもね。
でも、しっかり終わらせた。
けじめつけた。
辛い思いをしてる誓を思って
振ったんだよね。」

『ふぇ・・っ』

「いい子だよ。留美。よく頑張ったね。」

『うぇーんっ絢奈ぁあ!』

「好きなだけ泣いてから帰りな。」

『うぇっ。ひっく。』

絢奈は泣きじゃくる私の背中を

泣き止むまでずっとさすってくれた。

そばにいてくれた。

ごめん。絢奈。でも

絢奈のそばは本当に居心地がいいから

だからもう少しだけ

迷惑かけさせてね・・・・?

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