涙が途絶える日まで

『え…』

私の不安そうな顔をみて

來弥は微笑む。

「うーそ。まだ早ぇーよな。」

ふはっと笑いながらつぶやく。

それを聞いて何も言い返せない私。

「大丈夫だって。俺待ってるし。」

『でも、ずっとダメかもしれないよ?』

「5年、10年かかっても待つ。」

え…?

『それって…』

「ははっ。ぜってー結婚するぞ!!」

大声で言う來弥。

それに答える私。

『するぞ~っ!』

私が応えると思わなかったのか

隣で目を丸くしてる。

『私、來弥のこと大好きだから…』

「…。」

『來弥となら…』

「ばーか。それ以上ゆうな。」

『??』

「俺だって我慢してんの…大切だから」

嬉しい…

そんなに思われてるなんて…

「好きだよ。」

『うん。』

涙がこぼれそうになった。

そんなに好きでいてくれたなんて…

幸せだよ。

ねぇ來弥。

私はこれからも來弥と一緒って

信じてたよ。

でも運命ってさ

いろんな壁があるものだよね。

私たちは

それを越えなきゃいけないんだ。

どんな敵だろうと

立ち向かわないといけないんだよ…。

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