アナタの“魂-KOKORO-”いただきます
『なに笑ってんだよ。気持ち悪い。』
レノはそう言って千明の顔を見た。
『気持ち悪いは酷くない?』
千明はレノを見つめ返した。
『ニヤニヤするやつは誰だって気持ち悪いんだよ。』
レノは何てことなくそう言った。
レノの体や髪は雨でびしょ濡れになっていた。
『ねぇ、レノ。死神は風邪ひかないの?』
千明は心配そうに見上げる。
『ひかねぇよ。雨くらい、どうってことな……はっくしゅんっ!』
『ちょっと~、言ったそばから、くしゃみなんかしないでよ~』
千明がレノの肩に触れると、バサッとレノの熱い体が倒れた。
『え……?レノ?レノっ!!!!』
レノは何も応えなかった。