天神学園高等部の奇怪な面々28
涼しげな笑顔で何言っちゃってんの和音!

「……!」

毒舌が眼鏡をキラリと光らせる。

(橘君…彼は『僕と同じ側の人間』と見ました!)

同類は同類の匂いを嗅ぎ分けるという。

かつて中学時代、和音がサラリと黒い一面を覗かせていたというのは、あまり知られていない事実だ。

だが毒舌にはわかる。

(彼はバイオリンを弾き語りながら、平気で崖にぶら下がる者の手を踏みつける事ができる…僕と同じ人種!)

それは言いすぎだろう、毒舌。

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