call my name



強化練といっても、土曜日の今日は11時に練習は終わった。

練習後の部飯というものには今日は参加せず、マンションに戻った。

シャワーを浴び、髪を乾かしながら部屋に戻る。


疲れた……。


マネージャー業は意外と肉体労働だ。

7本の2リットル入りペットボトルを使って水を運び、足りなくなったら再び汲みに行く。

それが夏なので回数も多くなってくる。

特に運動といえば軽いジョギングくらいだったので、それと比べると結構身体にくる。

それでも、新しいことだから楽しい。


ベッドの上に投げていた携帯が振動する。

祐輔からのメールで、今日の飲み会が8時からやるということだった。

まだまだ時間はある。


小さなソファーに腰を下ろし、ノートパソコンを開いた。

スリープ状態のままだったパソコンを再起動させる。

作りかけのレポートをこの暇な時間で仕上げてしまおう。

一応授業は聞いていたが、半分以上はでっち上げというか、自分の興味のあることを中心に書いていた。


レポートというものがどういうものなのかということは、大学に入るまで全く知らなかった。

よくテレビドラマや小説でその言葉は出てくるけど、言葉を知っているだけだった。

そんな状態でも容赦なくレポート提出と言われる。

初めのころは何をどのように書いていいか分からなかったが、何枚も書いてきたので、少しずつ要領も覚えてきた。


ある程度書き終わり、パソコンを閉じてテーブルの上に置いた。

これでもまだ3時。

のんびりと書いていたのに、時間があまり進んでいない。

昔から暇な空いた時間の使い方が苦手だった。

基本的に土曜日はバイトを入れているので、困らないんだけど……。


二人くらいは座れるソファーなので、身体を縮めて横になった。

昼寝にはちょうどいい時間帯。

部活での疲れもあってか、眠りに落ちるのにそれほど時間はかからなかった。
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