墓場が似合う女神へ手を伸ばす
互いの気持ちが分かっているからこそ衝突してしまう。その決心を揺るがすことはできないかと、やはり姫は困ったように笑ってみせる。
“私も私で、もうここで、あなたの前で泣きたくないから”――
クロスとて彼女がそう言ったことを思っているのは汲み取っていた。
だから、言葉に迷うんだ。沈黙の間が焦燥を膨らませていく。こんな時、ロードなら何て言うんだと思い――自分を殴りたくなった。
俺は俺だ。
あいつには負けないんだ。
故に、ここは自分の気持ち(言葉)を口にするしかない。
今、彼女の前に立っているのは自分一人だけだから。
自身の想いを口にしようとした時、ふいに姫は目線を逸らした。