墓場が似合う女神へ手を伸ばす
「私が14の時に、“あってはならないことが在った”のですよ」
墓碑の前で膝を折った姫が、その名を慈しむように撫でた。
「そこから一年は誰がこの国を治めるかで色々言い争いはありましたが、結局は私に王位が――15の時に私は今の地位を得ました」
「15……」
若すぎるというのが正直な感想だったが、姫はそれを見越して首を振った。
「そうでもありませんよ。前王の子供は私だけ――私だけになってしまえば、当然の流れ。前王は皆に愛されすぎた、その妃もまた然り。だからこそ民は、彼らを失い、次に愛する者を探した。自分たちの悲しみを癒し、自分たちをまとめてくれて、前王の死を無駄にしない者を。
白羽の矢が私に立つのは当たり前と言いますか、確かに大変なことでしたが――私は一人というわけでもありませんでしたからねぇ」