墓場が似合う女神へ手を伸ばす
だからこそ、17という若さで宰相をも務めあげてみせたが――それもまた違うかと姫は首を振った。
「『俺が君を支える。だから君は国を支えろ。俺がぜんぶ、まとめて、守ってみせるから』」
『いつまでも、泣いているな』――
「……」
そう口にした男がありありと浮かぶようだった。
あいつはそうなんだ、荒唐無稽でも必ずやってみせるような無茶をする男。
――姫のためだけに、限界を捨てた騎士。
「そう言ったのが前王が亡くなってからの一年後。思えば――、あの言葉を言うための一年だったのかもしれません。私を支えるため、国を支える私に寄り添うために、嘘を言わないように、彼は一年間途方もない努力をしていたのかもしれません」