墓場が似合う女神へ手を伸ばす


「『信用できないものに君を任せられない』とか言ってましたけど、おかしな話ですよねぇ」


ロードが信用できる奴など、姫だけなのに――


「“今は、そうでもないですよ”」


「え……」


クロスの心境を見透かす目がこちらを見る。『分かりませんか』と聞かれたようだ、それに対してクロスは答えられなかったが、姫は咎めることをしなかった。


「昔はロードも気を張ってばかりいましたからね。背負うものが多すぎて、力(手)を抜くことができなかったのでしょう。だからこそ、余計なものは早々に切り捨てたかった。他国からの助成など信用に値しないと――自身の楽(手抜き)を捨てることで、より荷物が重くなることも知らずに、取り零さないならばと彼は私を支えてくれた」


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