Blue Blue....and Blue
その笑みは春の日差しのように穏やかだけれど、俺は自分の心の中を覗かれているようでなんだか落ち着かない。
冷たくてねっとりした汗を背中にかきながら
「別に?そういうわけじゃない。」
俺はぶっきらぼうにそう言い切る。
できることならこの話題から逃れたかった。
俺がブルーちゃんを執拗に瞳で追いかけているのは誰にも秘密
怪しげな名前をつけて、猟奇的なキモチでカノジョを見ていることは誰にも秘密
だって…
こんなキモチ変だろう??
顔もわからなければ、名前もわからない。
ブルーちゃんは俺にとってそういうソンザイ。
俺がカノジョについて知っていることなんて、カノジョが誰よりもキレイに泳ぐことだけ。
そんなただのキレイなサカナに恋にも似た気持ちを抱いているなんて…気持ち悪いにも程がある。