金色の師弟

ルイが自分に見惚れていると察すると、アデルは嬉しそうにそっと笑みを零した。

「何だ?そう驚くことでもないだろう」

靴音を鳴らしながらルイへ近付き、アデルはルイの手を取った。
強引に掴まれた腕に、ルイはようやくアデルから目線を外し、自分の手へと向けた。

「え?アデルさん?」

「ノルンも丁度よかった。手伝ってくれないか?」

「えぇ、いいわ」

まるで、今から何をするかわかっているかのようにすんなりとノルンは頷く。
ノルンの了承を得たことで、アデルはルイの手を引き来た道を戻る。

状況が掴めず、ルイはアデルの部屋の中へ強引に案内された。

「これを着てほしいんだよ」

「え……!」

部屋の中には、衣裳立てに掛けられた一着のドレスが主を待ちたたずんでいた。
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