金色の師弟
アデルはルイのために、ルイが着ることだけを考えてこのドレスを選んだのだ。
アデルは目を伏せ、部屋から出ていった。
主のいなくなった部屋で、ノルンは感嘆の息を漏らす。
「流石、アデルだわ……」
口元に手を当て、まじまじとドレスを見つめている。
「じゃあ、着替えましょうか」
「よろしくお願いします」
ドレスに慣れていないルイは、一人で着替えられなかった。
ノルンがいてくれたことに感謝し、着ている服を脱いでいく。
ノルンはルイの着替えを手伝いながら、改めてアデルの見立てたドレスを観察する。
ドレス自体のデザインはもちろん、ボレロとドレスの組み合わせ、白と黒のコントラストが絶妙である。
そして、何よりこのドレスはルイが着ることを一番に考えられているのだ。
騎士として身体を鍛えているルイは、貴族の娘と比べれば筋肉が付き体格が良く見えるのは仕方がないことだろう。
だが、ボレロが長袖なため腕はしっかりと隠すことが出来る。
代わりにドレスは身体にぴったりと密着するため、腰の細さは強調される。
そして、スリットからは滑らかな曲線を描く足が見え隠れしていた。