金色の師弟

まさか、ノルンの口から嫌味が出てくるとは思わなかったのだ。
驚いているルイに、ノルンはちょこっと舌を出した。

「普段は抑えているだけで、割と毒舌なの」

それでも悪印象を与えないのは、ノルンの人徳だとルイは思った。

「ルイ?ノルン殿も一緒か」

「ディン隊長」

声を掛けてきたのは、正装に身を包み片手に乗せた皿に料理を山盛りにさせたディンだった。
燃えるような炎色の髪と意志の強いブラウンの瞳は活力に満ち、黒を基調とした衣裳も立場をなくしてしまう。

「ディン隊長、食べ過ぎではありませんか?」

「仕方がないだろう、美味いのだから」

彼なりの理屈に、ルイは返す言葉がなかった。
皿の上に山が出来る程に盛るのは、やりすぎだろう。

「しかし……」

ディンはルイをまじまじと見つめると、興味深そうに顎を撫でる。

「見違えるものだな。一瞬誰だかわからなかったぞ」
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