金色の師弟
人のいい笑みを浮かべたディンに、ルイは苦笑した。
「お世辞でも嬉しいです」
「俺は世辞など言わんぞ。お前の師匠じゃあるまいし」
心外だと眉をしかめたディンに、ルイは小さく頭を下げる。
褒められても、自分のことではないようで曖昧な笑顔しか浮かべられなかった。
「ディン隊長、アデルと一緒ではないのかしら?」
「ん?あぁ、あいつなら……」
ノルンの問いに、ディンはため息混じりに後ろを振り返る。
ディンの視線の先には、涼しい笑みを浮かべて女性と談笑しているアデルの姿があった。
美しく着飾った娘たちに囲まれ、背筋が凍る程に美しい笑みを張り付けたアデルの姿に、ルイの胸が痛んだ。
愛想笑いだということは一目でわかったが、正装に身を包み微笑を浮かべるアデルは知らない人のようで怖かった。
初めて目にしたアデルの貴族としての一面は、ルイに大きな衝撃を与えた。