金色の師弟
楽しそうな笑顔。
嘘だとわかっていても、胸を締め付けられる。
アデルを囲む女性たちはうっとりとした瞳でアデルを見つめていた。
そんな目で、アデルを見ないでほしい。
アデルの外見や肩書きだけしか見えていない瞳を向けないでほしい。
外面ばかりよくて、中身はかなり意地の悪い人だけど、根はとても優しい人。
それを知らない人たちに、近づかないでほしい。
ルイは今にも駆け出しそうな想いを抑え、アデルの横顔を見つめた。
一瞬、アデルの瞳がルイを捉えた。
ほんの一瞬のことで、見つめていなければルイは気付けなかった。
張り付けた笑みの口元が、緩む。
アデルは微かに笑みを浮かべると、再び女性たちへと顔を向けた。
(本当に意地が悪い……)
ルイに気付いたというのに、あっさりと知らないふりをする。
アデルが話を切り上げられないわけがない。
彼なら、女性の気分を害さずに話を終わらせることくらい余裕であろう。