元恋人の甘い痛み【完】

「誰か来たらそうするの?」

「その時はその時だ」

「何それ」


雷牙がどうして私を抱き締めるのかわからない。誰かに縋り付きたいなら私じゃなくとも他の女に頼めば良いのに。


本当に何を考えてるのかわからない人。


「もういいでしょ。私仕事が色々と残ってるの」

「そうか」

「また言いたくなったらいつでも聞くわ」

「有難うな」


雷牙わ私の身を離し立ち上がると部屋を後にした。
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