元恋人の甘い痛み【完】
「よく言うわ。欲求を満たす為だけに私の事を抱いてる癖に。元カノの身体はどう?満足出来てる?…男なんて所詮……――」
――パシッ。
甲高い音と共に我に返される程度の微かな痛みが頬を襲った。
雷牙に叩かれた…?
「いい加減にしろ」
「…どうして叩くの?全部本当の事じゃない!」
「お前をそんな風に思った事は一度もないって言っただろーが。俺を本気で怒らせるつもりか?寝言も大概にしろ。俺はお前が心配だから言ってんだ。何故それが分からない?」
「……私の事を一番傷付けた貴方が、よくもそんな事が言えるわね!貴方に何が分かるって言うの?心配?ふざけんじゃないわよ、私をどん底に突き落とした貴方に心配なんてされたくないわよ!」
雷牙の手を振り切り無我夢中で秘書室から飛び出した。